400メートル個人メドレーは緊張感のある引き締まったレースだった。瀬戸の体のシルエットは仕上がっているころに比べたら少し緩んでいる印象だったが、復帰戦でまず勝てたということが大きい。
泳ぎで気になったのは平泳ぎと自由形。特に瀬戸が得意とする平泳ぎは状態が良いころに比べると水をつかめておらず、前に進めていなかった。それでもバタフライから気持ちで攻めて、144日ぶりのレースだったにもかかわらず勝ち切ったのは彼らしい。
萩野は入場から表情が硬く、緊張感がにじみ出ていた。瀬戸と予選から隣だったことで、意識しているようにも見えた。ライバルの瀬戸がいても、気持ちをうまくコントロールすることが求められるだろう。(ミズノ所属・2012年ロンドン五輪女子100メートル背泳ぎ銅メダリスト)
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