佐々岡監督が見守る中、ブルペンでピッチングする広島・栗林=コザしんきんスタジアム(撮影・榎本雅弘) 広島のドラフト1位・栗林良吏投手(24)=トヨタ自動車=が1日、ブルペン入りし、直球のみ31球を投じた。力強い投球を披露した最速153キロの新人右腕に、視察した阪神・御子柴、中日・岩田両スコアラーは警戒心を強めた。
◆森下と競演も己に全集中
最高気温22度まで上昇した沖縄では、メイングラウンドより屋外ブルペンが熱かった。キャンプ初日にいきなり新旧ドライチのブルペン競演が実現。それでも、栗林は自身の投球に集中した。
「1球も見ていないです。自分がやっている最中だったので全然見ていない。集中できたブルペンだった」
正午過ぎに全5カ所のブルペンの2カ所目に栗林が、5カ所目に森下が立った。佐々岡監督ら1軍首脳陣が熱視線を送る中、ともに直球のみ、栗林が31球、森下が38球をそれぞれ力強く投じた。
同時刻にマイナー通算151発の新助っ人、クロン(前ダイヤモンドバックス)が来日初の屋外打撃練習を解禁したが、虎と竜の007はローテ候補の栗林の情報収集を最優先した。阪神・御子柴スコアラーは「即戦力だと思う。大崩れするタイプに見えない」と絶賛。中日・岩田スコアラーも「バランスが良いし、球が力強い」と続けた。
「直球は7、8割ぐらいのところまではきている。徐々に上げていきたい」と栗林。開幕ローテ入りへ、最速153キロ右腕が、昨季セ新人王の森下とともにスタートダッシュを決めた。(柏村翔)
この記事をシェアする