今季の虎を支えたサンズらの残留が発表された。外国人戦略も着々。来季はリーグ優勝しかない! 阪神は21日、ジェリー・サンズ外野手(33)、ジェフリー・マルテ内野手(29)、ジョン・エドワーズ投手(32)、ジョー・ガンケル投手(28)と来季の選手契約を締結したと発表した。サンズは約4100万円アップとなる年俸150万ドル(約1億5500万円)の単年契約。球団を通じ「優勝するために、もっとチームに貢献できるように頑張りたいね」と誓った。
その手で、来季こそハッピーをもたらす。来日2年目へ踏み出すサンズが見つめるものはただ1つ、Vだけだった。
「今年は楽しい時間を過ごすことができたし、来年こそはタイガースが優勝するために、もっとチームに貢献できるように頑張りたいね」
しぶとく、チャンスに強く、そのバットで何度もチームを救った。頂点に立つために、またタテジマに袖を通す。最初から最後まで、虎を引っ張り勝たせる覚悟だ。
開幕は2軍だった。だがチームが1勝6敗となった窮状で緊急昇格すると、初出場した6月27日のDeNA戦(横浜)で5-6の九回2死で守護神・山崎撃ちの逆転3ラン。そこから虎を勝たせ続けた。42試合で4番に座り、9月末までは得点圏打率・403と無類の勝負強さを誇った。
手をヒラヒラさせる独特のエアハイタッチのポーズは、その繰り出す回数の多さから虎党にしっかりと浸透。これまでなかったような、かわいらしいイラストで描かれた「ハッピーハンズ」のフェイスタオルも発売され飛ぶように売れた。今季限りで退団となったボーアの「ファイアボール」や、話題となった青柳の「雨柳さん」をもしのぐ人気だったという。
来季こそ、大きなハッピーを連れてくる。水に慣れれば強いという実績もある。前所属の韓国キウムでは途中加入した18年に出場25試合ながら打率・314、12本塁打、37打点と力を見せつけ、翌19年に打率・305、28本塁打、リーグ1位の113打点をマークした。今季の打率・257、19本塁打、64打点という数字から、グッと上げられる適応力が、この男にはある。
「またタイガースに戻ることができてすごくうれしいし、ワクワクしているよ」
手を震わせるあのポーズで、心も震わせる。必ず歓喜に導く。