最短復帰を目指した梅野だったが…。万全を期す形で見送られた 巻き返しへ、欠かせない。100%で帰ってきてほしい。だから、苦渋の決断で待ったをかけた。阪神・矢野燿大監督(51)が28日、右脇腹を痛めていた梅野隆太郎捕手(29)の最短での昇格を見送った。
「もっと悪くなったらシーズン(が)終わるような感じになることも考えられた。俺もそういってリュウ(梅野)に、我慢した方がいいんちゃうかと俺自身が伝えた」
18日に右腹斜筋の筋挫傷で約4年ぶりに故障で登録を抹消された扇の要だったが、驚異の回復力で24日には守備練習を再開していた。「ほぼフルに動けているし、問題ない」と、最短10日間となる29日の1軍昇格へ意欲を見せていたが、お預けとなった。
新型コロナウイルスの感染拡大でチームに激動が走るなか、精神的支柱である選手会長の復帰は一日でも早く望まれる。しかし、焦って再発すれば、希望の光すら消える。指揮官は「あとは実戦をやってどうか。それで何もないというのが一番」と万全を期す構えを示した。
梅野は29日にもウエスタン・オリックス戦(鳴尾浜)で実戦復帰する。13連戦中の1軍復帰を誰もが待っている。(原田遼太郎)