2013年にはレッドソックスのセットアッパーとして活躍した田沢(左)。リーグ優勝を決めた際は守護神の上原(右)とともに喜びに浸った 日本野球機構(NPB)と12球団による実行委員会が7日、オンラインで開かれ、プロ野球を経ずに海外のプロ球団に直接入団した選手がNPB所属球団へ入団する場合に制限を設ける、通称「田沢ルール」の撤廃を決定。7月に独立リーグのBCリーグ・埼玉に入団した田沢純一投手(34)は、10月26日のドラフト会議で指名可能となった。また、今年の同会議を無観客で開催することなども決まった。
2008年に12球団が申し合わせた「田沢ルール」が撤廃され、新たに同様のルールを設けないことも決まった。これによって、米大リーグ通算388試合に登板して通算21勝4セーブを挙げた田沢が、10月26日のドラフト会議で指名の対象になる。
NPBの井原敦事務局長は「2012年頃から実行委員会で、田沢選手が帰国してNPB球団入りを希望した場合は適用すべきではないとの声が上がっていた」と説明。「NPB内の育成環境が08年当時に比べて格段に整備され、米国のマイナーリーグより待遇や練習環境が良いという評価がアマチュア球界に定着してきたこと」などを理由に挙げた。日本プロ野球選手会も8月のNPBとの事務折衝で、撤廃を求めていた。
田沢をどの球団が何位で指名するかの興味が加わった今年のドラフト会議は、新型コロナウイルス感染防止のため、会議の様相が一変する。
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