甲子園で守備練習をする藤浪。今度こそ、勝利をつかむ(撮影・甘利慈) 阪神・藤浪晋太郎投手(26)が3日、甲子園で汗を流し、5日の巨人戦の先発登板に備えた。今季2度の登板では勝ち星に恵まれずも、一時の不振からは脱した。4年ぶりのG戦白星をつかむ。4日はオネルキ・ガルシア投手(31)、6日は高橋遥人投手(24)が今季初登板。いずれも今季初勝利を目指す。
最高気温32度。無風の甲子園は、うだるような暑さだ。指名練習が終わった昼下がり。藤浪は外野の芝生の上を黙々と1人で走っていた。いかに巨人の強力打線を封じ込むか、をイメージした。
「いい打線だと思うので、余計なランナーを出さないことと、勝負どころでしっかり抑えられるようにしたいです」
巨人戦の登板は2018年4月20日以来2年ぶり。16年4月5日を最後に、7試合も勝ち星から遠ざかっている。4連敗中で難敵中の難敵だ。
その打線がさらにパワーアップしている。藤浪自身が制球難に悩まされている間、丸、大城、パーラ、ウィーラーらが加入。そして、14本塁打(リーグトップ)で37打点(同2位)の岡本は不動の4番に成長した。阪神としても、今季4試合で打率・357(14打数5安打)、1本塁打、4打点とやられている。
「岡本選手については、4番打者ですし、いいバッターですが、特別、何か変わったことをするのではなく、要所で抑えられるようにしたいと思っています」
細かくは言及しなかったが、岡本を抑えれば勝率が高くなることは明らかだ。
今季、藤浪は2試合に登板して0勝2敗、防御率3・46。数字ほど状態は悪くはない。7月23日の広島戦(甲子園)は六回に逆転満塁弾を浴びたが、五回までは無失点に抑えた。30日のヤクルト戦(神宮)は10奪三振、1四球と抜群の安定感だったが、味方の守備に足を引っ張られて負け投手となった。
「もちろん勝ちたいですけど、まずはゲームを作ることに集中して、チームに流れを呼び込めるような投球をしたいです」
首位・巨人とは5ゲーム差。これ以上、離されるわけにはいかない。勝てば18年9月29日の中日戦(ナゴヤドーム)以来676日ぶりとなる勝利。伝統の一戦で4年ぶりに雄たけびをあげる。(三木建次)
★藤浪の前回G倒VTR
2016年4月5日の東京ドーム。2度の3者連続など12奪三振で8回6安打2失点。東京ドームでは新人時代の13年以降、6連敗していたが、ストップさせた。打撃でも2打数1安打。好走塁から1得点するなど、走攻守で勝利に貢献した。
◎…藤浪が勝てば18年9月29日の中日戦(ナゴヤドーム、9回5安打無失点)以来、676日ぶり。甲子園では17年4月27日のDeNA戦以来、1196日ぶり
◎…藤浪の巨人戦は通算21試合に登板(先発は17試合)して4勝11敗、防御率3・54。16年4月5日(東京ドーム)に先発して8回6安打2失点で勝ち投手になって以来、7試合連続勝利なしで、4連敗中
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