5回、本塁打を放つ広島・菊池涼=東京ドーム(中井誠撮影) (セ・リーグ、巨人1-5広島、2回戦、1勝1敗、24日、東京D)ヒーローは先制2ランの鈴木誠と好投の九里だろうが、広島にとっては菊池涼の復調が大きい。
開幕から4試合連続で無安打。前日の8番から定位置の2番に戻ったものの、第1打席で送りバントを失敗した。普通なら落ち込みそうなものだが、4番が2ランでミスを帳消しにしてくれた。
菊池涼の特長は思い切りの良さ。第2打席で中前打を放つと、五回に本塁打、七回は左前打で3安打。五回の中押しは効いた。その裏の守りでは大城の強烈な打球を横っ飛びで二直にし、流れを渡さなかった。
8番に下がった田中広にも一発が出た。もともと守備はいい。課題は打撃の粗さだった。
この二遊間には、広島が2016-18年に3連覇する前から注目していた。キャンプで菊池涼に「お前の二塁守備は世界一だ」と褒めると、うれしそうだった。田中広とともに「お前たちが打てば勝てる」と何度も声を掛けたことを思い出す。
鈴木誠を含む実績のある3人に加え、西川と堂林の調子が良い。これでピレラ、メヒアの両外国人が打ち始めると打線は手がつけられなくなる。勝ち方を知っているチームだけに、開幕前の低評価を変えなければいけない。(本紙専属評論家)
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