MLBと選手会の協議は2カ月半にも及んだ。今後の労使交渉も見据えたせめぎ合いがあり、ともに強気な姿勢を崩さなかった。ストライキになってしまうのでは…。個人的には最悪な事態も覚悟しただけに、合意にホッとしている。
米国で野球は「ナショナル・パスタイム(国民的娯楽)」といわれる。徐々に日常生活に戻りつつある中で、人々が球音を求めていたのは確かな事実だろう。
半面、手放しでは喜べない。米国内では新型コロナの感染者がここ2週間で急増している。テレビニュースでは、フロリダ州などで一日あたりの感染者数が最多を更新した事実を伝えている。MLB関係者には「キャンプ中にクラスターが発生したら、開幕前に中止になることもあるのでは」と心配する声もある。今季の開催自体を懸念する選手もいる。
選手や関係者の健康が最優先なのは、いうまでもない。万全の対策をして、安全に開幕を迎え、シーズン終了まで無事に過ごせることを願う。(大リーグ担当・山田結軌)
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