新型コロナウイルス感染拡大防止のため公開生放送を休止している「NHKのど自慢」(日曜後0・15)が最短で6月末、約4カ月ぶりに生放送を無観客で復活させる方向にあることが21日、分かった。緊急事態宣言が東京でも今月中に解除されるのが大前提だが、NHKホールまたはNHK放送センターのスタジオから放送。同局「うたコン」(火曜後7・57)は、6月中旬にも無観客での生放送再開を検討している。
日曜昼の国民的歌番組に、復活の兆しだ。
複数の関係者によると、緊急事態宣言が東京で今月中に解除された場合、最短で6月末に「のど自慢」の生放送を再開。通常は地方のホールで公開生放送をしているが、東京・渋谷のNHKホールまたはNHK放送センターのスタジオで、感染予防策を徹底し、無観客で実施。予選を勝ち抜いた一般出場者と歌手数組が出演する。
同番組は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため3月1日から6月21日まで公開生放送を中止。現在は再編集版や別番組で対応しているが「のど自慢に参加して歌で発散したい」という声が多く、同局は協議を続けていた。関係者の1人は「どんな形になるかは不透明な部分が多いが、6月28日には再開したい」と見通しを明かした。
歌手がリモート出演して放送中の「うたコン」は出演者の人数を減らすなど対策を取った上で、6月中旬頃から出演者をスタジオに招き、無観客で放送する方向で調整中。フジテレビ系「ミュージックフェア」やテレビ朝日系「ミュージックステーション」など民放の音楽番組も、状況をみながらスタジオ収録や生放送を再開していくとみられる。
民放BS各局も歌謡番組が多く、BS朝日「人生、歌がある」(土曜後7・0)、BS-TBS「うた恋!音楽会」(土曜後7・0)、BSテレ東「BS演歌の花道」(火曜後7・0)は対策を徹底した上で6月上旬から順次、収録や放送を再開する。
また、4月期ドラマの一部作品の初回放送が延期になっている民放各局では、「3密」の回避などを徹底し、安全対策のガイドラインを作成した上、6月上旬にも撮影を順次、再開する方向だ。