休校が解除された明石商・狭間監督は、選抜中止を乗り越えて夏の甲子園出場を誓った=16日、明石市の学校グラウンド 新型コロナウイルスの感染拡大で中止となった選抜高校野球大会に出場予定だった明石商(兵庫)が16日、明石市の休校措置解除を受けて登校し、練習再開。同校で取材応じた狭間善徳監督(55)はショックを乗り越え「残念だが最後じゃない。夏があるので頑張っていく」と仕切り直しを誓った。
11日は解散後に中止の知らせが届いたため、選手はこの日、中止決定後初めて対面。数日たっていたこともあり、狭間監督は「サバサバした元気な顔だった」と説明した。
高校29発の主将・来田涼斗外野手(2年)が「中止は仕方ない。夏に向けて気持ちを切り替えている」と言うと、151キロエース・中森俊介投手(2年)も「来田と同じ気持ちです」とキッパリ。投打の主軸の言葉を聞いて、狭間監督は「開幕まで110日間ある。2640時間をどう使うか考えよう」と7月4日に開幕する夏の兵庫大会を見据えてゲキを飛ばした。
選抜開催可否の経過と公立校としての立場で、3月は練習禁止と再開が繰り返された。選抜中止は痛手だが、これからは練習に集中するしかない。再開したこの日は正午からノックや腹背筋などで慣らし運転。今後は紅白戦などチーム内競争を激化させ、改めてメンバーを決めて4月から練習試合、25日からの春の県大会へと臨む。
昨秋は県決勝で報徳学園に敗れた(1-5)が、夏はもちろん大本命。昨春夏甲子園4強の公立の雄が、無念を乗り越えて前を向く。 (宮本圭一郎)
★近畿勢練習試合メド立たず
ほかの選抜出場を決めていた近畿の5校は、天理(奈良)が16日以降、4月5日まで休校延長が決定。履正社(大阪)も、春休みが終わるまで休校となった。大阪桐蔭は春休みまで、智弁学園(奈良)は20日まで、智弁和歌山は22日まで休校を継続。いずれも練習試合のメドは立っておらず、練習は規模を縮小するなどして行っている。
この記事をシェアする