担当のタイガース取材を中断して、ロッテに新加入した元阪神の鳥谷敬内野手(38)の初練習を見るために11日、12日とさいたま市にあるロッテ浦和球場を訪れた。
「久しぶりですね。相変わらず、元気そうですね」
背後から、以前に聞いたことのある声。振り向くと今岡真訪2軍監督(45)だった。数年ぶりの再会。2003年に首位打者、05年には打点王を獲得し、阪神のリーグ制覇に貢献した一人だ。「僕は、まだ現役でやれる」。09年に阪神から戦力外通告を受けるも、翌10年にロッテにテスト入団。用意されていた引退試合を拒否したのは、今回の鳥谷と似ている。
今岡2軍監督は16年、コーチで阪神復帰したが、18年、井口新監督の要請を受けて「ロッテ2軍監督」に就任し、今年で3年目。すっかりマリーンズの人だった。
「やっぱりウエートトレーニングは大事ですね。(若い選手を)みてください」
若手の打撃練習を見ながら誇らしげ。現役時代はウエートトレーニングで、強靭な体を作り上げた金本知憲氏(前阪神監督)と対照的に「僕には必要ないから」と、ほとんどやらなかった。「頑固」を絵にかいたような男も指導者となって、考え方も柔軟になったそうだ。
もう一人、懐かしい人に会った。かつて、阪神を担当していたスポーツメーカーの関係者だ。現在は在京パ・リーグ球団の選手にグラブやスパイクなどを提供するなどのサポートをしている。
「今岡さんに続いて鳥谷君ですか。なぜ、彼はロッテに来ることになったのですか。阪神の功労者で、将来は監督になるべき人ですよね。ここに虎のスター選手が2人いるのは不思議な感じがしますね」
こうつぶやくと、将来、鳥谷は虎の監督になる可能性はあるか‥と逆取材された。記者は「はい」とも「いいえ」とも答えられなかったが、ロッテでキャリアを積んで、いずれは2人が虎に指導者として戻ってくると信じている。(三木建次)