プロボクシングのWBA、IBF世界バンタム級統一王者の井上尚弥(26)=大橋=と契約している米興行大手のトップランク社が、井上の次戦を中止や延期にはせずに会場を変更して無観客で行うことを検討していると12日(日本時間13日)、米スポーツ専門チャンネルのESPN公式サイトが報じた。
井上は4月25日(同26日)に米ネバダ州ラスベガスのマンダレイ・ベイ・イベント・センター(1万2000人収容)で、日本選手初の世界主要3団体王座統一戦を行う予定。WBO世界同級王者のジョンリール・カシメロ(31)=フィリピン=と対戦するが、11日に世界保健機関(WHO)が新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)を宣言。開催が危ぶまれる事態となった。
トップランク社のボブ・アラムCEO(88)=米国=は「最悪なのは選手がとても厳しい練習をしたあとに、試合を中止すること。私たちはまだ闘いを進めたい」と開催に意欲を示した。「会場に来てもらうというリスクを負わせるつもりはないが、試合を見てほしい」とスタジオセットで無観客試合を行い、テレビで放送することを検討していると明かした。ラスベガスにあるトップランク社のジムか、総合格闘技団体「UFC」のトレーニング施設の小さなアリーナを使用して撮影することを考えているという。
トップランク社はこの日、14日(同15日)と17日(同18日)に米ニューヨーク州ニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンのHuluシアター(5600人収容)で行われる興行を無観客試合とし、ESPNやESPN+で生放送や生配信すると発表した。
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