ボクシング・東京五輪アジア・オセアニア予選第8日(10日、ヨルダン・アンマン)日本女子初の五輪出場を決めたフェザー級の入江聖奈(せな、19)=日体大=は準決勝で韓国選手に5-0で判定勝ちし、11日の決勝に進んだ。9日に行われた女子フライ級準々決勝で並木月海(つきみ、21)=自衛隊=がタイ選手に5-0で判定勝ちし、五輪出場を決めた。
大一番で伝家の宝刀がさく裂だ。並木が夢舞台の切符をつかんだ。
「ほっとした気持ちが大きい。今までやってきたことが出てくれた」
ポイントで上回って迎えた最終ラウンド。身長153センチの並木は何度も機敏に踏み込んで武器の左ストレートを顔面に放ち、相手より低い身長を生かして懐に入った。ジャッジ5人全員の支持を集める勝利に胸を張った。
キックボクサーとして活躍する那須川天心(21)の幼なじみとして知られ、小学生の時には空手で対戦したこともある。出入りの速さ、打ち負けないパンチ力を磨き続け、世界を舞台に活躍する那須川に負けじと五輪出場を決めた。
「五輪に出ることが最大の目標ではない。金メダルを取ることが最大の目標」。日本のエース格としてフェザー級の入江とともに日本女子初の五輪のリングに立つ。
「試合内容は駄目だった。攻め急いでしまったところがあった。決勝まで来た誇りを持って、最後も勝ちたい。全ての試合は五輪につながっている」