合格と記された紙を指さす中垣龍汰朗(左)と松本圭佑 プロボクシングの大橋ジムに所属する松本圭佑(20)と中垣龍汰朗(20)が4日、B級(6回戦まで)プロテストを受け、合格した。当初は11日に東京・後楽園ホールでほかの選手と一緒に行われる予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期となったため、特例で横浜市の同ジムでB級の2人だけ先に行われた。
大橋ジム期待の新人2人がホームでプロテストを受験した。同ジムの大橋秀行会長(54)と松本好二チーフトレーナー(50)が見守る中、3ラウンドの直接対決のスパーリングとシャドーボクシング、筆記試験が行われ、正式にプロとなった。
松本チーフトレーナーの長男で、2018年全日本選手権バンタム級準優勝など数々のアマチュア実績を持つ松本は「あまり実感が湧かない。場所もここ(大橋ジム)でやっているので、普通に練習をしているみたい」と話したが、「(プロとしての)自覚を持ってやっていきたい。デビュー戦ではもちろんKOを狙う。倒すのは前提で、一発も触らせないようにしたい。ディフェンスで会場を沸かせたい」と意気込みを語った。
フライ級国体連覇など国際大会を含めてアマチュアで8タイトルを獲得した中垣は「記者さんがたくさんいるので独特の緊張感があった」と松本とは対照的なコメント。「ここがスタートライン。小さなころから夢見ていたステージに立てたことは感慨深い」と喜んだ。長所については「スピードだったり、距離感はトップのボクサーにも通用する自信がある」と話し、「逆に距離を潰されたときの対応力だったり、パワーだったりといった部分はこれからつけていかないといけない」と自身を分析した。
大橋会長は「2人ともいいものを持っている。プロとしてはまだまだな部分もあるのでこれからだが、2人ともルックスも良いし、スター性は十分じゃないですか」と期待を寄せた。「ライバルは必要。ジムの中でも」と2人は基本的に同興行で試合をさせて、競わせて育てる方針だ。
2人は5月28日に東京・後楽園ホールで、松本はスーパーバンタム級、中垣はスーパーフライ級の6回戦でデビュー予定。