★Jリーグの事情
3月15日までに予定されていたJリーグ公式戦計94試合が延期された。もともと今季は東京五輪期間にリーグを中断するため、ゆとりのない日程。村井チェアマンは代替日について「極力五輪期間を使わない。平日開催で克服できるライン」と話し、これ以上の延期は避けたい考えだ。
J1の18クラブの営業収益平均は2018年度で約48億円。内訳はスポンサー収入45%に次ぎ、入場料収入が17%を占める。中止や無観客試合となれば、影響はグッズなどの物販収入にも及び、傘下のスクールが休止を強いられるなど、収入減に直面するクラブもある。
★トップリーグの事情
第6節までを消化しているラグビーのトップリーグは、既に2月29-3月8日までの第7、8節の16試合を延期すると発表。第9節(14、15日)以降の開催に関しては、9日を目安に判断する。
ただ、5月23、30日には日本選手権が行われる予定。6月以降は日本代表の活動期間が始まる。チームと選手の契約の問題もあり、最終節を5月9日より後ろにずらすことは不可能とみられる。延期したことで最終節が行われる5月9日まで9週連続で試合が組み込まれているため、これ以上の猶予はない。
連絡会議メンバーに名を連ねた専門家のうち、座長の賀来氏は前日1日に日本相撲協会の臨時理事会に出席。大相撲春場所の無観客開催を決めた協議に加わり、全力士に手洗い、うがいの励行を促した。春場所では、力水は形式だけで実際には行わないことになった。
★新型コロナウイルス感染拡大における政府とスポーツ界の主な動き
◆2月25日 Jリーグが3月15日までに予定していたJ1、J2など全公式戦計94試合を中止し、開催延期を決定。
◆同26日 プロ野球12球団が緊急の代表者会議を開き、同29日から3月15日までのオープン戦全72試合を無観客で実施することを決定。この日、安倍首相は文化イベントに対し今後2週間の中止や延期を要請した。
◆同27日 首相官邸での新型コロナウイルス感染症対策本部会合で、3月2日から春休みに入るまで全国の小中学校、高校などを臨時休校にするよう要請すると表明。
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