野口はオーチャードホール公演で、小渕が書き下ろした50周年記念の新曲を万感の思いを込めて熱唱した=東京・渋谷
ギャラリーページで見る 5月にデビュー50周年を迎える歌手、野口五郎(63)が人気デュオ、コブクロの小渕健太郎(42)とタッグを組み、新曲「光の道」を発売することが22日、分かった。歌手になるため中学生で上京した野口と父の秘話を聞いた小渕が作詞作曲した。野口はこの日、東京・渋谷のオーチャードホール公演で万感の思いを込めて同曲を初披露。ゴローの日の5月6日に配信シングルなどで発売することも決まった。
♪幾重の時を駆け抜けながら 列車がここに帰って来るように…
野口は、小渕サウンドの真骨頂ともいえる爽やかなメロディーに乗せて、デビュー当時の思い出をかみしめるように「光の道」を熱唱した。
同曲の誕生は、野口が共通の知人を通じて知り合った小渕とカラオケで意気投合し、昨年初めに新曲を依頼したことに始まる。同9月に3時間に及ぶ打ち合わせで、デビューするまでの苦悩と父親の愛情に支えられた熱い思いを打ち明けた。
歌手になるため中学生で上京したが、初めてのレコーディングの直前、変声期になりデビューは延期に。絶望した野口は、仕送りを渡すため毎月上京する父、佐藤進さん(1997年他界)が帰るたびに追いかけて「もう駄目だ!」と切り出そうとしたが、進さんは何も言わずに毎回地下鉄の駅へと消えていったという。
後日、進さんが「振り向いて息子を抱きしめたかったが、振り切る思いで地下鉄に向かった」とつづった手紙がテレビ番組で披露され、野口は初めて父の思いを知った。
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