春季キャンプ練習試合(9日、阪神4-8日本ハム、沖縄・宜野座)光明の1球や! 阪神・藤浪晋太郎投手(25)が9日、日本ハムとの練習試合(宜野座)に先発し、2回を無安打無失点に抑えた。抜け球はなく、王柏融外野手(26)を見逃し三振に仕留めた膝元への直球はこの日最速の157キロ。他球団のスコアラーは昨季との変化に腰を抜かした。山本昌塾の効果は抜群。ええ感じやで!
超満員の球場の真ん中で剛速球がうなりを上げた。バシッとミットに収まると観客は拍手喝采となった。今年初対外試合のマウンドに上がった藤浪が日本ハム打線に野球をさせなかった。ゼロを2つ並べることができた。最高の1球があった。それだけで十分だ。
「しっかり指にかかっていますし、空振りを取れたの(球)も狙ったところとは違うんですけど、逆球でもしっかり指にかかっている。いいボールだったんじゃないかと思います」
復活を予感させたのは一回1死二塁だった。迎えたのは台湾時代に打率4割を2度、三冠王を獲得した大王王柏融。初球の変化球が外れると直球勝負に変更した。150キロ超を連発して追い込むと、最後は首を2回振って、この日最速の157キロを内角低めにズドン。腰が引け、バットに当てることもできなかった王柏融は「球威もあって、すごくいい投手。(最後は)スピードも出ていた」と舌を巻いた。
「ストレートの感覚がよかった。変化球でカウント取れたし、そのあたりがよかったかな、と」
二回も1死から四球を出したが、制球が大きく乱れることはなかった。「7番・高浜」に対しては低めのカットボールで三ゴロ併殺に料理。昨年2月17日に行われた日本ハムとの練習試合では左打者ばかり並べられたが、この日は右打者がスタメンに5人。制球難克服への試金石でぶつけることなく、乗り越えた。
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