ヤクルトOB会で高津監督(右)と乾杯する野村元監督。古巣を激励した (撮影・長崎右) ヤクルトのOB会が20日、東京・港区の明治記念館で開かれ、懇親会に野村克也元監督(84)=サンケイスポーツ専属評論家=が初めて出席。教え子の高津臣吾監督(51)に「6球団で飛びぬけたチームはない。ちょっと頭をひねって上手にやれば、優勝できる」とエールを送った。
息子の野村克則・楽天1軍作戦コーチ(46)がOB会に出席するのを知り、急きょ参加を決めた。「ヤクルトを抜きにして私の野球人生は語れない」。9年間指揮した古巣への愛情からだった。マイクを持つと「しばらくヤクルトのユニホームを着ていない。何か私に用事はないですか? 高津監督。ヘッドコーチ? 喜んでやります」と冗談めかして拍手を浴びた。
最下位のチームを引き継いだ教え子へのエールも次々に飛び出した。最下位の監督はやりやすい面があるとした上で、「当たり前のことをやっていても上位には食い込めない。思い切ったことをやらないと」「弱いチームを強くするのは楽しいよ。ちょっと頭をひねれば、ゴロッと変わる。弱者が強者になれる」と手腕に期待した。
懇親会で笑顔が絶えなかった高津監督は「すごく良い時間を過ごさせてもらった。野村監督に教わったことを取り入れてやっていければ。常に僕らの教科書にして」と感謝した。伝統の力が、ヤクルトを強くする。 (長崎右)
この記事をシェアする