昭和の歌謡界をけん引した作詞家、故阿久悠さん(享年70)と音楽プロデューサー、酒井政利さん(83)の物語が映画化されることが5日、分かった。映画の総合プロデューサーを務める男性グループ、BOYS AND MENの生みの親、フォーチュンエンターテイメントの谷口誠治社長(60)が同日、東京都内で行われたイベントで明かした。
映画タイトルは「アイドル創世記」。山口百恵さん、郷ひろみ(64)、ピンク・レディーら数々のアイドルを生み出した日本歌謡界の黄金時代、1970年代を舞台に、楽曲づくりや賞取りレースなどで宿命のライバルとなった阿久さんと酒井さんの知られざる実話やヒット曲の裏話などを描く。70年代の数々のヒット曲が映画を彩るのも注目で、既存楽曲を使って創作されるジュークボックスミュージカル映画と銘打つ。
NHKドラマ「洞窟おじさん」などを手掛けた脚本家、児島秀樹さんが5年前から温めていた企画で酒井さんに直談判して実現にこぎつけた。
この日、谷口社長は「(阿久さん、酒井さん2人の)ライバルのたたかいを、昭和の歌謡界を映画化したい」とあいさつ。続けて、同イベントに出席した児島さんは「1人のアイドルに、おふたりが運命的に関わっていたり、おふたりの話を縦軸に、おふたりが作られた、それぞれのアイドルの曲の裏話など皆さんが知らないエピソードが盛りだくさんです」とコメントした。今回児島さんは原作、脚本を担当する。
主演2人や当時のアイドル役、監督はこれから選定に入る。来年秋に撮影し、2021年に公開予定。