ともにFAで巨人入りした陽岱鋼(右)、炭谷(右から2人目)らベテランをねぎらう原監督(左から2人目)。再び“球界改革”を訴えた(撮影・斎藤浩一) 巨人・原辰徳監督(61)が4日、フリーエージェント(FA)の補償制度に対して異議を唱えた。FAで選手を獲得した場合、年俸によっては前所属球団がプロテクト外の選手を1人獲得できる「人的補償」が、制度活性の妨げになっている可能性も主張。人的補償の撤廃、または現行28人のプロテクト枠の拡大などの案を示した。
球界発展のための一石を投じた。ジャイアンツ球場で秋季宮崎キャンプ前最後の全体練習を見守った原監督は、FA制度における人的補償について持論を展開した。
「FAで選手を取るというのは、野球界全体の活性化。それはマイナスでなく、プラスなこと。明るい話なのに、そのこと(人的補償)になった途端、暗いニュースになる。これはあってはいけないことですよ」
実績を積んだ選手に与えられるFA権。球団は選手を高く評価し、時には争奪戦を勝ち抜いて選手を獲得できる一方、犠牲もついて回る。
FAで選手を獲得した場合、その選手が前所属球団の日本選手で年俸上位1~3位(Aランク)か同4~10位(Bランク)であれば人的補償が発生。移籍元の球団に旧年俸の50%(Bランクは40%)を払うだけでなく、プロテクト外の選手を1人放出しなければならない。
この記事をシェアする