原監督は悔しそうな表情で引き揚げた (撮影・荒木孝雄) SMBC日本シリーズ第2戦(ソフトバンク6-3巨人、ソフトバンク2勝、20日、ヤフオクD)巨人はソフトバンクに3-6で敗れ、開幕から2連敗となった。0-0の七回に三塁の守備に就いた山本泰寛内野手(26)の失策がきっかけとなり、3失点。原辰徳監督(61)は、勝敗を分けたミスを悔やみながらも「やられたらやり返す」と、22日からの反撃を誓った。
1つのプレーが流れを大きく変えた。0-0の七回だ。ソフトバンクの先頭・デスパイネの三ゴロを、代わって三塁の守備に就いたばかりの山本が待って捕ろうとして後逸(記録は三失)。そこから3失点し、一気に主導権を握られた。
「エラーが足を引っ張った。懸命にプレーしたが、結果的には投手の足を引っ張った」
原監督は痛恨のミスを嘆いた。先発のメルセデスが6回、相手先発・高橋礼も7回を1安打無失点。緊迫した投手戦が展開されていただけに、試合の行方を決定付けるシーンになってしまった。
日頃から指揮官は「4アウトを取るのは難しいこと」と、失策の及ぼす影響をチームに訴えてきた。堅守を買われて初出場を果たした日本シリーズで失策を演じ、3点差に詰めた九回2死一、三塁で遊ゴロに倒れ、最後の打者にもなった山本は「悔しいです」と顔面蒼白(そうはく)で球場を後にした。
2試合連続で救援陣が崩れたのも誤算だった。前日は先発・山口が6回を3失点にまとめたが、マシソン、田口が計1イニングで4失点。この日は大竹、桜井、高木が計2イニングで6失点。指揮官は「打たれているのは甘いところ」と奮起を促した。
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