優勝した畑岡はバンザーイ。4日間とも60台で別次元の強さを発揮した (撮影・中島信生) 日本女子オープン最終日(6日、三重・白山ヴィレッジGCクイーンC=6479ヤード、パー72)首位から出た畑岡奈紗(20)=森ビル=が69で回り、通算18アンダーで逃げ切り、2年ぶり3度目の優勝を果たした。国内メジャーは3週前の「日本女子プロ選手権」に続く連勝で、20歳266日での4勝目は史上最年少。同一年度の日本タイトル2冠は1977年の樋口久子以来2人目で、88年のツアー制度施行後では初の快挙となった。全英覇者の渋野日向子(20)=RSK山陽放送=は通算9アンダーの7位だった。
日本一を決める舞台で強さが際立った。最終日の60台は4人だけ。ただ一人、畑岡は4日間とも60台をマークした。バーディーで締めた最終18番グリーンでの表彰式。黄金世代の旗手は笑顔で2年ぶりにチャンピオンブレザーに袖を通した。
「このブレザーを取り返したかった。ナショナルオープンだし、優勝カップにずっと名前が残ると思うとうれしい」
史上3人目の3度目の大会制覇、史上最年少の国内メジャー4勝目に王手を懸けた最終日。勝負服は開幕前から決めていた。高3だった3年前の初優勝と同じ色の赤のポロシャツ。「勝ちたいという気持ちが強すぎても空回りする。初心に帰るという意味も込めました」。今季は海外メジャー3試合で予選落ち。悔しい思いを大会史上初のアマチュア優勝を飾った国内最高峰大会にぶつけた。
序盤にボギーが2つ先行しても慌てない。直後の5番(パー4)は、つま先上がりの右ラフから残り147ヤードをピン右2メートルにオン。主戦場の米ツアーで磨いた技術で奪ったバーディーに「あそこで返せたのが大きかった」と胸を張った。