女性アニメーターの草分けとして知られ、NHK連続テレビ小説「なつぞら」の登場人物のモデルとも言われる中村和子さん(本名・加藤和子=かとう・かずこ)さんが8月3日に死去していたことが26日、分かった。86歳。葬儀・告別式は近親者で済ませた。
旧満州(中国東北部)生まれ。女子美術大学洋画科に在学中、フランスのアニメ映画「やぶにらみの暴君」(1952年)を見てアニメーターに興味を持ち、卒業後、東映動画に入社。「白蛇伝」「西遊記」などに動画として参加した。
「西遊記」の制作に関わった手塚治虫さんと親交を深め、虫プロダクションに移籍し、テレビアニメ「鉄腕アトム」の原画や「W3」「リボンの騎士」の作画を担当。虫プロの初期を支えた。
美人アニメーターと知られ、愛称は「ワコさん」。「なつぞら」では、女優、貫地谷しほり(33)演じる愛称「マコさん」こと大沢麻子のモデルとされている。