4回一死満塁、ロッテ・田村を併殺に仕留めガッツポーズを決める西武・ニール=ZOZOマリンスタジアム(撮影・斎藤浩一)
ギャラリーページで見る (パ・リーグ、ロッテ4-12西武、25回戦、西武16勝8敗1分、24日、ゾゾマリン)大逆転Vだ!! 西武が24日、ロッテ最終戦(ZOZOマリン)に12-4で大勝し、2位・ソフトバンクが楽天に敗れたため、2年連続23度目(前身の西鉄時代を含む)の優勝が決まった。2連覇は1998年以来21年ぶり。最大で8.5ゲーム差をつけられていた鷹を大逆転し、就任3年目の辻発彦監督(60)は昨季に続く栄冠を手にした。チームは日本一を目指し、10月9日に始まるクライマックスシリーズファイナルステージ(6試合制)から出場する。
奇跡の逆転Vだ。西武がリーグ2連覇。辻監督は鍛え上げた獅子たちの手で10度、幕張の夜空に舞った。
「勝って優勝を決めることができて幸せです。8月に入った頃までは、3位以内というところまでしか目標に挙げられなかった。終盤の頑張りは私たちがびっくりするぐらい」
優勝へのマジックナンバー「2」で迎えたロッテ戦。二回に「獅子おどし打線」が爆発した。栗山の先制打を皮切りに5点を先行。三回に山川の43号2ランが飛び出すなど得点を重ねた。辻監督は九回、今季初めてマウンドに向かう。守護神の増田に白球を手渡し「この1イニング、優勝(胴上げ)投手として楽しみなさい」と激励。先に2位・ソフトバンクが楽天に敗れていたため、勝てば優勝が決まる状況で増田は3人で料理。ドラマを完結させた。
悲劇の10・21-。あの悔し涙から連覇への挑戦が始まった。昨季は10年ぶりの優勝を果たしながら、CSファイナルステージでソフトバンクに敗退。日本シリーズへの道が断たれた。本拠地のファンを前にシーズン終了のあいさつに立った辻監督は両手で頭を抱え、号泣。40秒近い沈黙の末に発した言葉は「悔しいです…」。99年にヤクルトで現役を退いた際も涙はなかった指揮官が男泣き。「ベンチでウルウルきていたけど、まさかだよね」と自身でさえ驚くほど、敗戦のショックは大きかった。
この記事をシェアする