日本の“歴史的”初トライは松島! 自慢の快足でチームを牽引した(撮影・蔵賢斗) ラグビー・ワールドカップ日本大会1次リーグA組(20日、味スタ)日本、白星発進! 4年に1度、ラグビーの世界一を決める第9回W杯が開幕。1次リーグA組の日本(世界10位)はロシア(同20位)を30-10で下し、初の8強進出へ好スタートを切った。WTB松島幸太朗(26)=サントリー=が3トライの大活躍。日本は計4トライを挙げ、W杯初のボーナスポイント1を加えた最大の勝ち点5を獲得した。28日の第2戦は、世界1位のアイルランドと静岡スタジアムで対戦する。
世界に衝撃を与える激走だった。4万5745人の大観衆の前で、松島が3トライのハットトリックを達成。W杯で日本初の快挙に、普段はシャイな26歳が胸を張った。
「トライはみんなでつないでとれた。One Team(1つのチーム)でできた」
前半4分に相手キックをFBトゥポウが取り損ねて先制トライを奪われ、不穏な空気が漂った。アジア初のW杯。開幕戦の異様な雰囲気。8強入りへ負けられない試合とあり、選手の動きは硬かった。「思った以上にみんな緊張していた。僕は最初から楽しめた」。W杯2度目の若武者が流れを変えた。
同11分にチーム初トライを決めると、5-7で迎えた同38分。右展開したボールがSO田村-CTB中村と渡り、WTB松島に届いたときには、相手は誰もいない。悠々とインゴールへ。2本目のトライで逆転した。
その4分前には、松島が逆転トライを決めたかに見えたが、ビデオ判定のTMOの末、ノックオンで認められなかった。それでもすぐに取り返した。後半28分には自身3本目のトライで勝利を決定づけ、50メートル6秒1の快足男にジョセフ・ヘッドコーチは「フェラーリが突進してくるようなもの」と賛辞を贈った。
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