山田哲は不満げに「セーフ」とアピール。しかし判定は変わらなかった。左はタッチした二塁手のソト (撮影・斎藤浩一)
ギャラリーページで見る (セ・リーグ、DeNA7-4ヤクルト、25回戦、DeNA15勝10敗、14日、横浜)珍しく感情を表に出し、ベースからしばらく離れなかった。ヤクルト・山田哲人内野手(27)が一回2死で二盗を狙ったが、失敗。昨年8月26日のDeNA戦(神宮)から続けてきた連続盗塁成功のプロ野球記録が「38」で止まった。
「悔しい形でのアウトだし、コメントのしようがない。足が(タッチより先に)入って確実にセーフだと思ったし、ソトもセーフと言っていた」
怒気まじりに語った。スライディングした右足は二塁手・ソトのタッチより早くベースに到達したかと思われた。しかし判定はアウト。リプレー検証でも覆らなかった。
こちらも記録更新中だった、同一シーズンの連続盗塁成功も「33」でストップ。史上初の「成功率100%での盗塁王」もなくなった。だが、偉業を成し遂げた事実に変わりはない。記録に迫っていることを記者から聞いた際には「また、そういうプレッシャーかけてくる」とはぐらかしていたが、涼しい顔で2つの大記録を抜き去った。
九回に34号ソロを放ったが試合も敗れ、「気分的にはより積極的に行けるとプラスに考えるしかない」と、やりきれない思いをかみ殺して前を向いた。悔しさを胸に、勝利につながる盗塁に挑み続ける。 (横山尚杜)
「記録は知っていたけど、それよりチームにいい流れをつくれたことがうれしい。肩が強いほうじゃないけど、練習通りにタッチ(しやすい)ボールを投げることができました」
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