ヒロイン・優の心の友になる競走馬、サイゴウジョンコの存在は思い出深いですね。
実際は競馬学校のお馬さん。ものすごく気性が激しい女の子でしたけど、優に病気を救われて心を開きます。
乗馬は初体験でした。馬は敏感な動物なので、私に臆する気持ちがあるとうつってしまいます。だから怖いとか、ナーバスな気持ちで彼女の前に立たないように徹底していました。それに、ヒロインの大切な相棒だと思えば怖さはなかったです。撮影で一度、足を踏まれ、あまりに痛くて「折れたかな?」と思ったことがあったけど、大丈夫でした。気持ちが通じ合っていて、加減して踏んでくれたのかなと思いましたね。
ジョンコのおかげで武豊さんとも共演できました。撮影の日は共演者やスタッフの大人たちが「武豊が来る」ってすごくソワソワしていて。ジョンコの引退式の撮影でしたが、気性が激しいあの子にも武豊さんが軽々と乗る姿を見て、競馬を知らない私でも、やっぱり超一流なんだなと分かりました。
劇中ではジョンコの応援歌も歌いましたね。当時、歌は好きだったけど、上手に歌えないのが悔しくて…恥ずかしかったです。名場面というより珍場面。あれは黒歴史です(笑)。ただ、今でも「ジョンコの歌を聴かせて」と言われることがあるんです。歌のレッスンをして当時よりは上手になったから、頼まれたら、みなさんの記憶を塗り替えようと本気で歌いますよ。
ヒロインが大好きだったソフトボールも初めて経験しました。暇があればずっと素振りをしていたぐらい、もう、めちゃくちゃ練習しましたね。友達とバッティングセンターに行ってバントの練習をして、お店の方に怒られたりもしました。当時はバットの素振りのほか、高校の教科書や朝ドラの分厚い台本を何冊も持ち歩いていたので、今までで一番力持ちだったかもしれないです。
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