【ハノイ(ベトナム)28日深夜=山内倫貴】外務省の日・ASEAN特別大使を務める歌手で俳優、杉良太郎(74)が国際コンベンションセンターで行われた音楽祭「ASEAN-Japan Music Festival」に出演した。日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)の友好事業として杉がプロデュース。杉にとっては今年、同国への支援開始から30周年を迎え、EXILEのATSUSHI(39)ら計7カ国の豪華歌手と平和の尊さを訴えた。
この日深夜の気温は28度で湿度は65%。街角にあふれる露店の活気もあり、歩くだけでじんわりと汗がにじむハノイに杉の力強い歌声が響いた。
熱気ムンムンのフィナーレでは杉が新曲「愛の一滴」をひっさげて登場。舞台中央で通訳を介しながら「たった一滴の愛でも、それが大河になると信じてやってきた。平和のためにあなたの愛をください」と静かな口調で会場の約3500人に語りかけた。
同曲の歌唱では日本のATSUSHI、倖田來未(36)、三浦大知(31)ら杉の呼びかけに賛同したアジアで人気の11組が勢揃い。杉と合唱して友好ムードを盛り上げた。
「ASEAN-Japan Music Festival」は昨年11月、日・ASEAN首脳会談で安倍晋三首相(64)が提唱した友好事業「ASEAN-Japan Day」の一環で開催。
杉は日本ベトナム特別大使でもあり、昨年ハノイで開催した「日越友好音楽祭」など過去に多数の国際音楽祭をプロデュース。出演歌手の選考も担当しており、今回は実力に加え、フェイスブックなどSNSの発信力も重視。音楽祭の世界的拡散も視野に入れた。