(セ・リーグ、ヤクルト3-6巨人、13回戦、巨人8勝5敗、16日、神宮)セ・リーグ首位の巨人は16日、ヤクルト13回戦(神宮)に6-3で勝って5連勝。12球団最速で50勝に到達した。山口俊投手(32)が6回2/3で107球を投げ、7安打3失点でこちらも12球団最速の10勝目(2敗)。DeNA時代の2016年以来、3年ぶり2度目の2桁勝利を挙げた。2位・DeNAに10・5ゲーム差をつける独走態勢を加速し、18日にも優勝へのマジックナンバー「48」か「49」が点灯する。
左翼席で沸き立つG党の声援に、両手を挙げて応えた。山口がハーラートップの10勝目。我慢の投球だったが、試合後は白星の味をかみしめた。
「チームが連勝中の中で勝てたのがよかったと思います」
雨でマウンドはぬかるみ、調子もよくなかったといいながら、経験と知識で対応。3-0の三回に4連打などで3失点して追いつかれたが、勝ち越しは許さず、「そこは少し自分の成長なのかなと思う」と胸を張った。
DeNA時代の2016年以来、3年ぶり2度目の2桁勝利は12球団最速。防御率(2・14)と勝率(・833)もリーグトップで投手3冠。6つ積み上げた奪三振(113)もDeNA・今永に次ぐ同2位で、チームを12球団一番乗りとなる今季50勝目に導いた。
開幕直前に出合った1冊の本が、「戦いとは」を教えてくれた。3月28日。開幕戦のため広島に向かう前の品川駅で立ち寄った書店で、戦いにおける多くの名言が載る中国春秋時代の書物、孫子の『兵法』に目を奪われ、即座に購入した。
「昔の人が作った言葉って、何か意図があるんですよね。野球に置き換えたときにどういうことなんだろうと。言葉の一つの意味をとっても、考え方に生かされる」
一つ一つの意味を理解するため、数ページごとに何度も読み返した。「深い。めっちゃ深い」とのめり込み、学んだ名言の数々。その中には『兵に常勢なく、水に常形なし』という言葉がある。水に形がないように、決まった戦い方はない-。ぬかるんだマウンドでも、本調子でなくても、リリースの位置を変化させるなど臨機応変に最良の勝負手を打った。
チームは5連勝で、貯金は今季最多の「19」。2位との10・5ゲーム差を保ち、最速で18日にも優勝へのマジックナンバー「48」か「49」が点灯する。「チームのために1勝でも多く勝てるように」と山口。5年ぶりのV奪回へ、どんな戦況でも白星を重ねていく。 (赤尾裕希)
「安心できる。智之(菅野)と2トップで投手陣を引っ張ってくれている」