新十両が決まった琴ノ若(左)。父で師匠の佐渡ケ嶽親方とともに、祖父の元横綱琴桜の優勝額を掲げた (撮影・塚沢健太郎) 日本相撲協会は29日、東京・両国国技館で名古屋場所(7月7日初日、ドルフィンズアリーナ)の番付編成会議を開き、先代佐渡ケ嶽親方(故・元横綱琴桜)の孫で琴鎌谷改め琴ノ若(21)ら4人の新十両昇進が決まった。琴ノ若の父は師匠の佐渡ケ嶽親方(51)=元関脇琴ノ若=で、親子関取は史上10組目。父のしこ名を継ぎ、名前も先代師匠から一字をもらって「傑太(まさひろ)」に改名したことを明らかにした。
そのときが、やってきた。高い名を継ぎ、自覚を促す。新十両昇進が決まった琴ノ若が父のしこ名を継ぎ、同時に名前も変更。母方の祖父である先代佐渡ケ嶽親方、元横綱「琴桜傑将(まさかつ)」から一文字をもらい、字画も考慮して「琴ノ若傑太」へ。決意を刻み込んだ。
「(関取となって)一つの目標は達成できた。さらに目標である先代師匠へ向かって、スタートラインにつけたと思う。名前に恥じないよう精進していきたい」
立ち合いの強烈なぶちかましから「猛牛」と呼ばれた琴桜から、親子三世代にわたる関取の誕生だ。東幕下2枚目だった夏場所では1番相撲から3連勝したが、3連敗。7番相撲で勝ち越して昇進が決まった。
部屋での会見が始まる前、父の佐渡ケ嶽親方、母の真千子さん(46)とともに先代師匠が眠る「松戸霊苑」へ墓参。親方は「(改名は)今回昇進できなくてもそろそろいいかな、と思っていた。先代師匠にも一文字いただきますと報告した」と明かした。
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