(セ・リーグ、巨人1-3ヤクルト、8回戦、4勝4敗、11日、東京D)ヤクルト・村上宗隆内野手(19)が、高卒2年目でのシーズン2桁本塁打を達成した。熊本・九州学院高で、村上を1年夏から4番で起用し、甲子園大会にも出場した坂井宏安監督(61)が節目の一発を祝してサンケイスポーツに手記を寄せた。
10号到達、おめでとう。開幕から、すごく辛抱して使ってもらっている中で、それなりの結果を残し、チームに貢献していて安堵(あんど)しています。
高校に入学して、初めて練習を見たときにミート力がすごいと感じました。オーバーフェンスする力はなかったけれど、トスバッティングをやらせると正確で柔らかかった。それは天性のもの。パワーがついたのは、本人の打撃に対する意欲のたまもの。遠くに飛ばしたいという思いで、練習に取り組んでいました。
彼には、ずっと『ゴロを打つな』と言ってきました。将来、本当の長距離砲になるために『凡打するくらいなら、高いフライを打て』と指導してきました。
打つことだけでなく、走る練習を怠らない。野球のためなら、どんなことにも一生懸命でした。このオフの年末年始も、うちのグラウンドでずっと練習していました。チームは三が日を休んだのですが、村上は元日以外は休みませんでしたね。
彼の現在の活躍を予感させる本塁打があったことを思い出します。高3の春、リブワーク藤崎台球場で行われた沖縄のチームとの交流戦で、右翼越えの場外ホームランを放ったんです。プロ野球でも、社会人野球でも見たことがないほど。150メートルは飛んでいたと思います。試合を見ていた沖縄・美里工高の監督も『まるで(ゴルフの)ドライバー(ショット)ですね』と話していたことが印象に残っています。
これからも健康に気を付けて、もっともっと活躍してください。 (九州学院高監督)
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