大相撲春巡業(10日、東京・八王子市、エスフォルタアリーナ八王子)新大関貴景勝(22)が、この巡業で初となる関東圏の会場でお披露目となった。この日も稽古で相撲を取っていないが、間もなく本格始動する予定。現役の横綱、大関限定で販売される力士弁当に5月の夏場所(12日初日、両国国技館)から「貴景勝弁当」も加わるが、自身のアイデアが採用されるおかず選びに悩んでいるようだ。
看板力士が経験する悩みに貴景勝が浸っていた。現役横綱、大関限定で販売される力士弁当に、「貴景勝弁当」が名を連ねるからだ。
国技館での本場所開催中の売店で扱われ、本人がその具材選び、調理に携わる。貴景勝は「まず味付け卵。ブロッコリーとガーリックを使ったもの。えのきバターはできるかな。牛肉はぜひ入れたい。そう、ニンニクの丸上げもいい」。
新大関といえば、こだわりの「卵」。付け人が75度に保ちながらつくる温泉卵を、毎日10個ほど食べる。栄養学に深い理解があり、動物性タンパク質の摂取、コレステロールの最新の研究も頭に入っている。「いもの煮付けなど、和食も悪くない」。
力士弁当を販売する国技館サービス関係者によると「3ないし5品の具材を4月中に決めて、調理法を検討する」。業者に発注した試作品を「大関にも試食してもらい、最終決定する」。だが、同関係者は「においの強い具材は好き嫌いの幅が広く、これまでニンニクを使ったおかずはない」と、早くも物言いがついた。
通常は1力士につき、平日平均で50食(定価1150円)ほどだが、新大関は2倍の100食が用意されるという。 (奧村展也)
★力士弁当
両横綱の「白鵬弁当」は鶏の竜田揚げ、揚げ餃子、海老のチリソース煮など、「鶴竜弁当」にはトンカツ、サイコロステーキなどが入っている。大関陣の「豪栄道弁当」は牛焼肉、串カツなど、「高安弁当」はさばのみそ煮、チキン南蛮などがおかずとなっている。かど番だった春場所で負け越し大関から陥落した栃ノ心は、夏場所から弁当はなくなる。
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