(オープン戦、阪神1-3巨人、10日、甲子園)何もできずに終わるところだった。チームも、珍しく木浪も。完封負け寸前の九回1死一塁。もうダメかというところで打てるから、やはり並外れている。右中間突破の適時三塁打で、開幕スタメンへ、また前進だ。
「3打席ダメだったので、なんとか塁に出てつなげるという気持ちでした。(前の打席まで)全然振れていなかった。なんとか、塁に出ることだけを考えていました」
一回からいきなり2死満塁で打席が巡るも、左腕今村に詰まらされ投ゴロ。その後も三邪飛、三ゴロと、いいところがなかった。0-3の九回。だれもが零封負けを覚悟したところで、4番手の桜井から糸原が右前打。そして続く木浪が、フルカウントからの変化球を右中間へ運んだ。一走が生還。木浪も快足を飛ばし三塁へ到達した。
雨の甲子園のモヤモヤが少し晴れ、矢野監督も高く評価した。「あそこで0で終わるっていうのと、アレとでは全然違う」とうなずく。これでオープン戦打率・389(18打数7安打)。特に内野手陣に快音がなく、鳥谷は同・182(11打数2安打)2打点だが、キャンプMVPだった北條は同・100(20打数2安打)で3月以降は14打席無安打。指揮官はテレビインタビューで「遊撃・木浪」を問われると「十分にあると思います」と断言。いよいよ、現実的になってきた。
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