そんな会長をOBも全面バックアップする。総監督は歴代2位の甲子園58勝を誇る中村順司氏(72)。監督は桑田氏の1学年上で2度の甲子園準優勝に貢献し、大学時代に試合中の事故で重度の障害を負った清水哲氏(52)が務める。名門復活の道を探るため、まずは甲子園での復活を目指す。
試運転となる初戦の舞台も設定された。いずれ劣らぬ多忙のOBたちだが、近く練習試合を行う予定でまさに本気モード。往年のメンバーとともに、栄光の「PL」のユニホームが甲子園に帰ってくるのか-。高校野球ファンも、プロ野球ファンも永遠の学園の行方から目が離せない。
「多くの先輩方や後輩たちがいる中で、もう一度PLのユニホームを着られるのはすばらしいこと。1月のOB総会後にお話をいただいて、二つ返事で登録をお願いした。スケジュールさえ合えば、ぜひ出場したい。ただ、お遊びではないので、出るとなると、ちゃんと投げないといけませんね」
★PL学園高硬式野球部・休部の経緯
硬式野球部は度重なる暴力やいじめなどの不祥事が原因で2013年4月から競技経験のある監督が不在に。14年10月に新規部員の受け入れ停止を決定した。これを受けて同年12月、OB会は約300人の署名を集めて部存続への嘆願書を学園に提出したが、好転せず。16年夏の大阪大会は全員が一般入試から入部した3年生12人で臨み、初戦敗退。これをもって休部に。17年3月に学園は大阪府高野連に脱退届を提出した。
★マスターズ甲子園とは
2004年に始まった高校野球のOBの大会。出身校別に性別や世代を超えてチームを結成し、各都道府県の代表チームが毎年11月に甲子園に集う。本大会は三回までを34歳以下、四回以降を35歳以上のチームで戦うが、大阪府予選は三回までがシニア(45歳以上)、四~六回がミドル(35~44歳)、七~九回がヤング(34歳以下)と区分けが異なる。
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