ヤクルト春季キャンプ(9日、沖縄・浦添)日本ハムからトレードで加入したヤクルト・高梨裕稔投手(27)が9日、沖縄・浦添キャンプで行われた紅白戦で紅組の先発として登板。最速147キロの直球を中心に2回1安打無失点、無四球2奪三振の好投を見せた。この日は他にも先発候補の3投手が登板。ローテーション争いが激しさを増す中、ヤクルトデビュー戦となった高梨が存在感を示した。
ときおり小雨が降る曇天。気温21度の浦添で新戦力が躍動した。伸びのある直球に、ほとんどの白組の打者が差し込まれた。高梨は最速147キロの真っすぐでグイグイ押し、2回1安打無失点。無四球で2つの三振を奪った。
「打者にしっかり投げられたことが一番の収穫。直球は空振りだったり、ファウルだったり、いい(打者の)反応だったと思う」
このオフに日本ハムからトレードで移籍。2016年に10勝(2敗)を挙げ新人王に輝いた右腕は、直球が常時140キロ台中盤をマークし、広岡と松本直を高めのボール球で空振り三振に斬った。「ここ2年はいい直球が投げられていなかった。やっと形になってきたかな」と納得の表情だ。
今キャンプでは上体が捕手側に突っ込んでしまう悪癖を修正している。田畑投手コーチからの助言で左足を上げた際に捕手から視線を外し、リリースの直前で再びミットに狙いを定める目切り投法を意識。さらに「体重移動で間ができるようにすることが一番」と軸足の右足に体重を長く乗せることに重点を置いてきた。
小川監督は「ローテーションに入ってもらわなきゃ困る投手。いいボールがいっていて空振りもとれていた」と直球の質を評価。3度のトレード移籍経験がある田畑投手コーチも「ファウルでカウントがとれていた。求められているから移籍してきた。戦力になってほしい」と期待した。
高梨は「負けたくないという思いはある」と力をこめた。進化したフォームと直球でローテーション争いを勝ち抜く。 (横山尚杜)
「スピードがあるし、(球の)回転もよかった。高めのボールでファウルや空振りがとれていた」
「直球、スライダー、カットボールは思ったより制球できた。規定投球回を目指したい」
「取り組んでいることがうまくできなかった。争いを勝ち抜いて(先発)ローテーションで回りたい」
★し烈ローテ争い
この日は高梨とローテーションを争う3投手も登板した。原が2回1安打無失点、星が2回1安打無失点、高橋が2回3安打1失点の成績。小川監督は「昨年から先発候補が増えている。競争というのは必然になってくる。いい方向にいってほしい」と相乗効果を期待。高梨の存在が燕投のレベルアップにつながる。
★ヤクルトの先発投手事情
昨季8勝5敗の小川、10勝11敗のブキャナン、6勝7敗の原の3投手が軸となる。そこに高梨が加わってくることが期待される。さらに18年目左腕の石川、3年目右腕の星、昨季初勝利を挙げた左腕の高橋、新外国人のスアレス(前ダイヤモンドバックス3A)、D1位・清水(国学院大)、ソフトバンクから加入した寺原らが絡む構図だ。