前半 トライを決めた三浦哲(11)に抱きつく早実・清水一志(左)=花園ラグビー場(撮影・矢島康弘) 第98回全国高校ラグビー1回戦(28日、名護3-55早実、花園I)3万2863日ぶりの雄たけびだ!! 1936(昭和11)年度の第19回大会以来82年(79大会)ぶりに出場した早実(東京第1)が名護(沖縄)から9トライを奪い、55-3で初戦を突破。28(昭和3)年度の第11回大会準決勝以来90年(87大会)ぶりの全国大会勝利を挙げ、大会の歴代最長ブランク勝利を記録した。30日の2回戦で、Bシードの流通経大柏(千葉)と対戦する。
トライのたびに大合唱される早大の応援歌「紺碧(こんぺき)の空」が、花園のスタンドに9度響いた。赤黒ジャージーを白のセカンドジャージーに替えた早実が、名護をノートライに抑え、55-3で快勝した。
「前半の最初は、緊張で地に足がついていなかった。やるべき人がやってくれてこうなった」
苦笑いで振り返る大谷寛ヘッドコーチ(HC、41)がいう「やるべき人」が、前半10分に流れを引き寄せた。
名護のBK攻撃に、CTB植野が狙いすましたタックル。ボールを奪うとFB小泉が最後尾から果敢に上がり、大きく前進する。ラックから最後は小泉-NO・8相良主将とつないで左中間に逆転トライを決めた。