6月29日、12球団からセーブを達成したオリックス・増井は史上4人目の快挙に、このガッツポーズ
ギャラリーページで見る 今季のパ・リーグのレギュラーシーズンも終わりに近づき、Aクラス、Bクラスの球団も決まった。となると気になるのがタイトル争いの行方。オリックスでは、今季の戦い方を表すリリーフ陣の受賞に期待がかかっている。
まずは守護神、増井浩俊投手(34)。日本ハムからFA移籍で加入した今季は60試合で1勝5敗、33セーブ(S)。シーズン中盤までセーブ王争いでトップを走ってきたが、28日終了時では7試合連続Sをマークした森(ソフトバンク、34S)に一気に並ばれ、追い抜かれた。ただ、まだその差は「1」。増井もクローザーとしては初タイトルとなるセーブ王獲得に意欲を見せており、チーム一丸となって後押ししたい。
移籍初年度からのフル回転を支えてきたのは入浴方法。リリーフ投手は疲労回復のため、冷温交代浴をする選手が多く、増井も日本ハム時代は行っていたが、今年からそれをやめた。
代わりに導入したのは、炭酸浴。オリックス関係者から紹介された業者から炭酸浴用のボンベをリースし、使用。交代浴のような手間もなく、「スマホみたり本を読んだりして20~30分かな、炭酸浴している。交代浴は冷水、温水と交互に入るから体に負担がかかりそう、とも思っていたし、炭酸浴も疲れがとれる」と効果はバッチリだ。
もう一つ、リリーフ部門でタイトル受賞の期待がかかっていたのは高卒2年目の山本由伸投手(20)。今季、セットアッパーに定着し、54試合で4勝2敗32ホールド1S、防御率2・89と大活躍。28日終了時点で36ホールドポイント(HP)はリーグトップの宮西(日本ハム、40HP)に次ぐ2位で、自身初タイトルとなる最優秀中継ぎ投手賞を狙える位置だったが、「左内腹斜筋損傷」のグレード1のため、28日に出場選手登録を抹消された。
ただ、山本には新人王の可能性も。高卒2年目の20歳、八回の男、150キロ超えの直球に140キロ台の変化球とインパクトは抜群。新人王に輝くオリックスの若きスター候補の誕生が見たい。(西垣戸理大)