テニス・全米オープン第11日(6日、ビリー・ジーン・キング・ナショナル・テニスセンター)女子シングルス準決勝で、第20シードの大坂なおみ(20)=日清食品=が、昨年準優勝の第14シード、マディソン・キーズ(23)=米国=を6-2、6-4で破り、四大大会で日本女子初の決勝進出を果たした。次戦は6度目の優勝を飾った2014年大会以来4年ぶりに決勝に進んだ、四大大会歴代最多24勝目を狙う第17シードのセリーナ・ウィリアムズ(36)=米国=と対戦する。
日本女子テニス界の金字塔を打ち立てた。伊達公子、杉山愛ら、偉大な先輩が届かなかったグランドスラムのシングルスファイナルへ20歳の大坂が上り詰めた。宿敵キーズに雪辱を果たし、センターコートのアーサー・アッシュ・スタジアムを埋めたファンを熱狂させた。
キーズは2年前の全米の舞台でファイナルセット5-1から逆転負けを喫した忘れられない相手。今回が4度目の顔合わせで過去一度も勝てていない強敵だったが、勢いに乗る大坂の敵ではなかった。
第1セット、第4ゲームでブレークポイントを握られながら、何とかキープすると、続く第5ゲームをブレークし3-2とリード。第7ゲームでも再びブレークを奪い、第4ゲームから5ゲーム連取でこのセットを先取した。
第2セットは粘りを見せた。第1ゲームでブレークに成功すると、続く第2ゲームは6度のブレークポイントを凌ぎ、キープして2-0と主導権を握った。
「世界一になりたい」。夢と語ったグランドスラム制覇まであと1つ。相手は出産を経て、再び女王返り咲きを狙うセリーナに決まった。相手に不足はない。幼少期を過ごし、慣れ親しんだニューヨークの地で大坂が伝説を作る。
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