プロ初登板初先発の巨人・高田=東京ドーム(撮影・大橋純人) (セ・リーグ、巨人2-9中日、14回戦、巨人9勝5敗、29日、東京D)力のあるボール、魅力的なボールは持っている。高田が2回で6失点したのは、体を操れなかったことが原因だろう。
まずは、制球。高めの球が多かった。一概に高めが悪いわけではないが、意図して投げた高めと、押さえがきかずに浮いた高めとでは、威力が違う。1メートル78と身長が高いわけでもない。カットボール、スライダーといくら低めによい球があっても、真っすぐの制球があってこそ。真っすぐを低めに決めるフォームを、取り戻せなかったのが残念だ。
次に、盗塁。一回先頭の京田、二回にも亀沢に悠々と二盗を決められた。クイックモーションでは投げているし、捕手は阻止率の高い小林。それでも走られたということは、投球に入る直前に、ちょっとした何かの予備動作があり、走者はスタートを切りやすいのではないだろうか。そのチェックも必要だ。
ただ、あれだけ打たれても、表情を変えないところに、メンタル面の可能性も感じた。次にチャンスをもらい、制球、投球動作などが改善されれば、楽しみな存在になる。 (サンケイスポーツ専属評論家)
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