4回、2点本塁打を放つ巨人・岡本=東京ドーム(撮影・今野顕) (セ・リーグ、巨人6-4広島、13回戦、広島9勝4敗、8日、東京D)がっついていないところが好結果を呼んだ。岡本の本塁打を、そう評したい。
第1打席は、カウント3-1から真ん中にきたスライダーを芯で捉えた左飛。第2打席は、1-1からの低めのカーブを左前打。岡田のカーブは、早いカウントでは頭に入れていない球種。待たずとも、自然に反応し、崩されることなく、ライナーで弾き返した。
そして第3打席。1-2と追い込まれ、全ての球種に対応する必要がある状況で、ポイントを遅めにしてストレートを右中間スタンドに運んだ。
打てるコース、甘い球には瞬時に反応する。逆に、ボール球には1度も手を出さなかった。追い込まれるまでは、ストライクといえども厳しいコースなら見送っていた。そうした判断力が光っていた。「がっついていない」とは、そういう意味だ。
初めて4番を任されたシーズン。これからも、いくつかヤマはあるだろうが、この姿勢なら、ますます好結果が望めそうだ。 (サンケイスポーツ専属評論家)
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