“泥試合”は任せておけ。二回、捕逸で生還した筒香の足取りも軽い!?(撮影・斎藤浩一) (セ・パ交流戦、DeNA6-3日本ハム=六回表無死降雨コールド、3回戦、DeNA3勝、10日、横浜)DeNAは10日、日本ハム最終戦(横浜)で6-3と六回表途中で降雨コールド勝ち。3連勝でセ・リーグ2位に浮上した。筒香嘉智外野手(26)が三回にリーグ1位タイとなる決勝の16号3ランを放つなど3打数3安打3打点と大活躍。昨年10月のクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージ(対阪神)での雨中決戦を思わせる大雨のなか、得意の泥試合を制した。
雨粒を切り裂き、筒香の打球が左翼席を襲った。同点の三回二死一、三塁。日本ハム先発、加藤が投じた初球の直球を逃さず、一撃で仕留めた。
「まあ、うまく打てたんじゃないかな、という感じ。逆方向(中堅から左方向)への当たりは、順調に来ているのかな、と思う」
リーグ1位タイの16号3ランにも筒香は冷静。この日は二回に左翼フェンス直撃の二塁打。五回も左翼フェンス直撃の二塁打を放ち、好調のバロメーターとなる逆方向へ、3打数3安打と打ちまくった。
試合前から降り出した雨が、時を追うごとに強まることは分かっていた。降雨コールドも想定内。主将は「ミーティングからきょうはどうなるか分からない。早めに行こうとみんなで言っていた」と明かす。上位打線が積極的にストライクゾーンを振り、前がかりで点を奪いに行った。
DeNAは悪天候で強さを発揮する。昨年10月15日のCSファーストステージ、阪神戦(甲子園)はこの日以上にグラウンドコンディションが悪かった。今季も5月13日のヤクルト戦(横浜)で七回裏途中で降雨コールド勝ち。ラミレス監督は、この日も先行逃げ切りの準備を進めていた。
狙い通りに六回表途中で試合終了となり、勝率5割でリーグ2位に再浮上。まさに恵みの雨となり、「こういう状況は、いかに早い段階で得点するかが大事。上位打線が非常にいい働きをしてくれた」と指揮官もニンマリだ。DeNAにとって梅雨入りは幸運の季語かもしれない。(佐藤春佳)
この記事をシェアする