1カ月ぶりに復帰した奥埜(左)。ミニゲームではボランチとして攻守に奮闘 (撮影・葉山理) サッカーJ1で6位のベガルタ仙台は2日、アウェー(19時、パナスタ)で16位のG大阪と対戦する。チームは1日、仙台市泉区の泉サッカー場で約1時間の最終調整。左膝の故障で離脱していたMF奥埜博亮(28)がミニゲームで主力組のボランチに入り戦列に復帰。G大阪戦での先発が有力な28歳が失速気味のチームを再加速させる。
頼れるダイナモが帰ってきた。奥埜がミニゲームに主力組として出場。MF富田とダブルボランチを組み、攻守に体を張って奮闘した。
「けがから復帰してゲームをあまりやれていない。試合をやりながら、状態を上げていくしかない。今は連戦中なので、試合の中で感覚を取り戻さないといけない」
奥埜は今季、富田、DF大岩との3人制で主将に就任。開幕からリーグ戦全5試合に先発し、4試合でフル出場。豊富な運動量で活躍し、躍進するチームをけん引。しかし3月31日の長崎戦で負傷。「左膝内側側副靱帯(じんたい)損傷」で全治6週間と診断された。
奥埜の健在時、チームは3勝2分けでリーグ2位だった。だが離脱後は1勝2分け3敗と失速。順位は6位に後退した。負傷した長崎戦は地獄の15連戦の初戦。攻守の要が不在で戦う超過密日程は厳しかった。
奥埜は前日4月30日の練習で実戦復帰。G大阪戦は15連戦の10戦目で、予定より早い1カ月での復帰はチームにとってカンフル剤となる。
ベガルタはリーグ戦3試合連続で複数失点中。渡辺監督は「個でボールを奪える選手の一番は富田。奥埜はそれに迫る。彼らが良さを十二分に発揮してくれれば、チームの勝利に結びつくはず」。守備組織改善に背番号7は心強い存在だ。
奥埜にとって敵地パナソニックスタジアム吹田は、昨年10月29日の対戦(△1-1)でミドルシュートを突き刺した好相性の舞台。「点を取ったことは覚えている。雰囲気がいいスタジアムだった。すごく楽しみ」と意気込む。チームは4月11日の名古屋戦以来、勝利がない。奥埜復帰を快進撃再開のきっかけとする。 (葉山理)
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