浅田真央さん(右)のツアー発表会で引退を表明、真央さんから花束をもらった無良崇人(中央)。左は真央さんの姉、舞さん=東京・六本木 フィギュアスケート男子で、2014年四大陸選手権で優勝するなど日本のトップとして活躍した無良崇人(27)=洋菓子のヒロタ=が16日、現役引退を発表した。
東京都内で行われた浅田真央さん(27)演出のアイスショー発表会見に参加スケーターとして出席。自ら現役を退くことを表明した。
平昌五輪で金メダルを取った羽生結弦(23)=ANA=や、銀メダルの宇野昌磨(20)=トヨタ自動車=の兄貴分的存在だった無良は、「シーズン当初から、今季で引退する方向で考えていた」という。昨年12月、羽生が負傷欠場した全日本選手権で3位。平昌五輪の代表補欠となり、全日本後も万一に備えて練習は続けていたが、五輪の男子ショートプログラム(SP)で羽生が滑り終えた瞬間、「自分の役目は終わったという気持ちになった」という。
五輪後、羽生が今月の世界選手権(イタリア)欠場を表明した際には「自分が若い頃にチャンスを与えてもらえたように、今度は若手に任せようと思っていた」と代役は辞退していた。
今後については「これから何をできるか捜していければ」。プロスケーターとしてアイスショーなどに出場する一方、コーチを目指して勉強する考えも表した。また「フィギュアは特殊な世界という印象が強い。どうやったら身近に感じてもらい、やる人が増えていくか。裾野を広げていかないと強い日本は続かなくなる」と普及への意欲も示した。
同期として小学生のころから同じ大会に出ていた浅田真央さんは「励まし合う仲間だったし、私が先に引退してしまったが最後まで応援していた」と惜しんでいた。
この記事をシェアする