声に、怒気が混じっていた。約1カ月、キャンプを張った宮崎での最終戦。総仕上げの場で、守備のミスが大量失点につながった。D3位・福田の守りを、福良監督が厳しい口調で叱責した。
「最初の守備がね。あれで終わりです、このゲームは。ちょっとなめてますよね」
三回の守り。そこまで先発のディクソンが西武打線を1安打に抑えていたが、一瞬で流れが変わった。二死から金子侑のゴロを捕球した遊撃・福田は、大事にいきすぎたのか、一塁送球までやや時間がかかり、遊撃内野安打に。2016年盗塁王の足を考えれば、叱責されてもしかたない。
ここから連打を浴び、2失点。「この世界でやっていくにはね。あの守備で終わりですよ、このゲームは。そのあと安打や盗塁しても関係ない」と2安打1打点1盗塁のルーキーを切り捨てた。
社会人卒で25歳の福田は即戦力。本人も「(金子侑は)速いという情報はあったが、思っていたより速かった。打って守って走ってと3つ揃わないと僕のアピールにはならない」と気合を入れ直した。 (西垣戸理大)
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