サッカー・U-23アジア選手権1次リーグB組(13日、タイ0-1日本、中国・江陰)1次リーグ第2戦4試合が行われ、B組の日本はタイを1-0で下して2連勝で勝ち点6とし、同組2位以内が確定して準々決勝進出を決めた。2020年東京五輪世代となる21歳以下の編成の日本は試合終了直前にMF板倉滉(20)=仙台=が2試合連続ゴールを決めた。
無得点のまま時計の針だけが進む。気温2度。ドローで終われば身も心も寒いままだ。そんな窮地をMF板倉が再び救った。
「またビックリ。セットプレーの流れの中からで、田川がいいボールを落としてくれました。狙っていましたよ」
試合終了間際。右サイドからMF井上がゴール前へクロスを上げると、FW田川が頭で落とし、この日も3バックの左に入った板倉が右足で豪快にネットを揺らした。「小学生以来ですかね」と笑った持ってる男のプロ入り初の2戦連発で、チームを準々決勝に導いた。
5バック気味の相手に囲まれて苦しんだが、日本はサイドから執拗(しつよう)に攻めた。森保監督も「点を取りたいという気持ちがゴールにつながった」。指揮官が重用する3-6-1の布陣は前線3人の連係が生命線だが、取り組んでからまだ日は浅く、メンバーも入れ替わる。それでも初戦(10日)のパレスチナ戦より連係の精度は格段に上がった。
「もっと点差をつけて勝たないといけない。なかなか難しいゲームでしたがグループリーグ突破が決まった。優勝しか目指していないので」
ゴールだけではない。本職の守備でも2試合連続無失点に貢献した板倉に満足感はない。2大会連続Vへ、若きサムライたちが極寒の中で熱く戦い抜く。(宇賀神隆)
「いろいろ試行錯誤して90分間やった。最後の最後に点を取れてよかった」
「試合前にあれを見て、やるぞって思いました」
「第1戦は後半、相手に少しコントロールされたが、きょうはボールもゲームもコントロールした」
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