来季の目標を色紙に記した柳田。大型契約に、さわやかな笑みを浮かべた (撮影・仲道裕司) ソフトバンク・柳田悠岐外野手(29)が23日、ヤフオクドームの球団事務所で契約更改交渉に臨み、1億3500万円増の年俸4億円プラス出来高払いで3年契約を結んだ。来季中に国内フリーエージェント(FA)権を取得する前に球団から大型契約を提示され、野手の球界最高年俸に並んだ。岩崎翔投手(28)は6800万円増の年俸1億3000万円でサイン。球団の日本選手の年俸1億円超えが今季に並ぶ12人となった。
球界の野手最高に並ぶ年俸4億円、しかも3年契約。「本当に頑張らないと」。第一声が示す通り、柳田は重みをかみしめていた。
「素晴らしい契約をしていただきました。すごいお金。いや、すごいです」
今季は打率・310、31本塁打、99打点と、いずれもリーグ3位以内。さらに、大型契約のもう一つの理由は来季中に国内フリーエージェント(FA)権の取得が見込まれるから。「(球団から)ずっとホークスでやってほしいといわれました」。一足早い残留要請に、早くも権利を返上し「カスみたいな選手をドラフト2位で指名してくれて。感謝しても、しきれない。プレー、結果で恩返ししたい」と言い切った。
早ければ3年後に海外FA権を取得する。三笠球団統括本部長は「それもあるし、さらに成長していける選手」と、まずは3年後が目安。初めての出来高払いも加わって、背番号9は感激の面持ちだった。
この日、岩崎も契約を更改し、1億円プレーヤーの仲間入り。森、中村晃の契約更改交渉を残す中で、柳田を含めて年俸1億円超が今季に並ぶ12選手(外国人選手を除く)となり、2年ぶりに日本一を奪還したチームは、昨オフ以上の暖冬を迎えている。
柳田は「日本一の選手になりたいです。チームも日本一、個人的にも日本一の打者に。(理想像は)松井秀喜さんとかですね」と、さらなる飛躍を誓った。名実ともに鷹の顔として、来季はまずキャリアハイの35発を目指してバットを振り込む。 (安藤理)
〔1〕ソフトバンク・柳田の来季年俸は4億円。日本野手で来季年俸4億円はソフトバンクの内川聖一と松田宣浩、阪神の鳥谷敬と糸井嘉男に並ぶ最高額となった。現役選手の最高年俸はオリックス・金子千尋の5億円。歴代最高は2004、05年の横浜・佐々木主浩の6億5000万円。野手では02年の巨人・松井秀喜の6億1000万円。
〔2〕ソフトバンクは、岩崎が1億3000万円で更改し、来季年俸1億円以上の日本選手が12球団最多の12人となった(2位は巨人の10人)。球団では16、17年と並ぶ最多人数。歴代最多は05年の巨人の14人。
この記事をシェアする