おしどり夫婦の永遠の別れの瞬間は、突然訪れた。「あっけない。こんな別れがあるのかなあ」。野村克也氏は、愛妻・沙知代さんが亡くなった経緯についてポツリポツリと明かした。
8日昼過ぎ、克也氏が東京都内の自宅で遅くに起床すると、寝室の隣のベッドで休んでいた沙知代さんが「左手を出して。手を握って」と話しかけてきた。思いがけない妻の願いに、克也氏は「そんなことを言うなんて、珍しいな」と笑いながら、手を握った。
沙知代さんも起き、ダイニングへ向かったが、用意された食事には一口しか手をつけなかったという。しばらくして、テーブルで意識を失った。「最後は本当にしゃべれなかった。『どうしたんだ?』だけ」。救急車で病院に搬送されたが、午後4時9分、夫に見送られ、永眠した。
「きのう(7日夜)も、レストランで一緒に食事をした。本当に元気だったんだよ。信じられない。こういうのを突然死っていうのかなあ」
健康面に問題はなく、「(知り合って)45年以上になるけど、病気したことはない」という。予期せぬ別れとなった。
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