2回、バティスタの適時打に笑顔の広島・緒方監督=マツダスタジアム(撮影・山田俊介) (セ・リーグ、広島5-4DeNA、23回戦、DeNA12勝11敗、14日、マツダ)広島は相手のDeNA、マジックナンバー対象試合の阪神-巨人の4チームの中で、唯一、勝ちきれる力を見せつけた。一気に優勝は決められなかったが、もう秒読み段階だ。
打線はもちろん、象徴的に見えたのは八回を託された今村だ。自身で招いた無死満塁。普通ならベンチも交代を悩んでおかしくない場面だったが、緒方監督は「任せた」と言わんばかりに動じなかった。その期待に応え、今村も切れのあるフォークボールを勝負球に選んで、しのいだ。ベンチと選手の信頼感を強く思わせた。
週末の広島は台風の影響が心配されるが、選手たちは1日でも早く優勝を決めたいだろう。できるなら本拠地で胴上げになってほしいが、こればかりは仕方がない。
むしろこの先は、CSまでの期間の過ごし方を考えることが優先だ。去年の経験もあるし、緊張感は失うこともないだろう。それでも、休ませるところは休ませながら、ゲーム勘を失わないようメリハリをつけることが大切になる。 (サンケイスポーツ専属評論家)
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