母校をサプライズ訪問し、野球教室を開いた日本ハム・鍵谷(後列中央)
日本ハム・鍵谷陽平投手(26)が17日、母校の北海道七飯(ななえ)町立七飯中学校をサプライズ訪問した。18日の楽天戦(函館)を前に移動日を利用して野球部の後輩たちを熱血指導した。
鍵谷は函館市から約16キロの場所にある人口約2万9000人の七飯町出身。中学卒業後、札幌市の名門・北海高に進学した右腕にとって、母校訪問は卒業以来、約11年ぶりだった。
校舎やグラウンドは当時のまま。「懐かしいな。どこもまったく変わっていない。木のベンチもそのままですね」と懐かしそうにグラウンドに降り立つと、午後から約1時間半、キャッチボールなどを見守り、アドバイスを送った。鍵谷が訪れることを全く知らされていなかった子供たちは、憧れの先輩の登場にびっくり。「どんなことを意識して投げているんですか?」「どうやったらコントロールがよくなりますか?」「チームの中で誰が一番、怖いんですか? 中田さんですか?」と次々に質問した。
鍵谷も終始笑顔で「試合になったら、バッターをやっつけることだけを考えている。コントロールはキャッチボールを大事にすること。まずはそれが一番。中田さんは全然、怖くない。しいていうなら、宮西さんかな」と丁寧に答えた。
現在、母校の野球部は引退した3年生を入れて14人。野球人口の減少を目の当たりにした右腕は、「僕のときは活気のある部活だったから、30〜40人はいた。子供たちにはもっともっと野球をやってほしい。僕も野球から学んだことは多かった」と切実な表情で訴え、日本ハムのTシャツやサインボール、函館の名店「ラッキーピエロ」のハンバーガーをプレゼントした。
日本ハムは18日から隣町の函館で後半戦がスタートする。後輩たちからパワーをもらった鍵谷は「チームは厳しい状況が続いているけど、函館から始まるし、ここからいい戦いができるようにしたい。登板できるかどうか分からないけど、自分がしっかり成長した姿をみんなに見せたい」と奮闘を誓った。
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