ベトナム・ハノイのバックラー孤児院を慰問し、子供たちと交流する杉良太郎 日本ベトナム特別大使の歌手で俳優、杉良太郎(72)と音楽プロデューサー、小室哲哉(58)が今月2日、ハノイの国家主席府で開かれたチャン・ダイ・クアン国家主席夫妻主催の晩餐(ばんさん)会に出席した。
天皇、皇后両陛下が臨席され、小室は杉のプロデュースで現地のグエン・ディン・チュウ盲学校に通う16〜18歳の生徒5人とセッション。愛用のシンセサイザー、生徒はダン・トラン(ベトナム琴)などの民族楽器を演奏し、同国の伝統曲で人々の勤勉さをたたえる「我らの故郷クアンビン」と日本の童謡「赤とんぼ」を披露した。
小室は、くも膜下出血で倒れてリハビリ中の妻、KEIKO(44)がボーカルを務めるglobeの「DEPARTURES」をソロで奏で、出席者から拍手がわき起こった。杉も「心温まる演奏だった」と余韻に浸っていた。
記者は現地で、この歴史的な晩餐会を取材。今回の両国友好の架け橋を演出したのは杉で、その奮闘ぶりが外務省関係者や現地の政府関係者への取材で分かった。
杉と同国の関係は、1989年に杉がベトナム戦争で行方不明になった兵士の親族のため、同国で開催したチャリティー公演をきっかけにスタート。2008年と11年には同国で「日越友好音楽祭」を開催するなど29年にわたり、親善活動を行っている。
杉は1991年からグエン・ディン・チュウ盲学校を支援しており、これまで文具やにわとりなどを寄付。2015年には杉の呼びかけで、小室が盲学校の生徒とオルガン演奏を楽しみ、この模様はNHK BSプレミアム「幸せ調査隊 in ベトナム」で放送された。
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